Blog
YouTubeのコンテンツIDは、基本的に音源の波形を元にしたフィンガープリント技術によって運用されています。そのため、メインは音源(マスター、原盤)の権利者が利用する仕組みでした。しかし、数年前より著作権(メロディー等)についても対応するようになり、「歌ってみた」「弾いてみた」などのカバーバージョンの自動認識にも使われるようになっています。(以下、コンテンツID(音源部分)とコンテンツID(著作権部分)という表記を使います。)
この、コンテンツID(著作権部分)の仕組みには問題も多く、本来は権利を持っていない海外の一部の著作権管理団体等が勝手に権利主張をして「著作権申し立て」を発生させるという事態が時々起こっています。(ネット上ではこのようなケースが起こった場合に、よく詐欺団体というワードが出てきます。)
Ligar Music Libraryは、これまでコンテンツID(音源部分)において、利用者と権利者の両方にとって最も安全な方法として、YouTubeへの登録を行った上ですべての動画(ごく一部の明らかな侵害コンテンツを除く)に対して「著作権申し立て」を発生させない(=マッチングが認識された時点で申し立てが起こる前に取り下げ処理を行う)という特別な運用をしてきました。
そしてこの度、2022年5月末より、コンテンツID(著作権部分)の運用も行うこととなりましたので、お知らせいたします。これにより、本来は権利を持っていない海外の一部の著作権管理団体等による不当な「著作権申し立て」が起こった際にも、迅速に取り下げ処理を行うことが可能となり、より一層安心してYouTubeにてご利用いただけるようになります。
■何に対応できるのか
本来は権利を持っていない海外の一部の著作権管理団体等による不当な「著作権申し立て」
この申し立ては当社が行ったものではなく、海外の一部の著作権管理団体等が権利を持っていないにも関わらず、不当に起こしているものです。この不当な第三者からの「著作権申し立て」は、これまでもごくごく稀に起こることがありましたが、当社がコンテンツID(著作権部分)運用の権利を持っていなかったため、取り下げ対応に時間がかかるなどの問題がありました。今回のコンテンツID(著作権部分)の運用開始により、迅速な対応が可能となります。
■Ligar Music Libraryの対応
不当な第三者からの「著作権申し立て」発生後、基本的に2営業日以内に取り下げのための処理を行います。ただし、YouTubeのシステム側の遅延によりそれ以上の日数がかかる場合もあり得ますのであらかじめご了承ください。
すべて当社サイドにて完結しますので、ユーザー様が必要な作業はありません。
<参考>不当な第三者からの「著作権申し立て」の確認方法
当社は、コンテンツID(音源部分)の運用において、「著作権申し立て」を発生させない運用をしていますので、Ligar Music Libraryの楽曲音源のみを利用している動画において「著作権申し立て」が発生した場合は、このケースだと思っていただいて間違いありません。
さらに状況を確認する方法として、以下を参考にしてください。
YouTube Studio(管理画面)の「著作権の概要とステータス」画面にて・・・
・「著作権者」の欄に「Tracks Inc. (Publishing)」の表示がある。(無い場合もあります)(※Tracks Inc.はLigar Music Libraryの正規管理委託先です。)
・「使用されたコンテンツ」の欄に「この曲のメロディを使用」の表示がある。(無い場合もあります)
・「動画への影響」の欄に「カバーバージョン」の表示がある。(無い場合もあります)
<参考記事>
コンテンツID(著作権部分)については以下の記事も参考にしていただけます。
Royalty-free Lab「YouTube著作権申し立てはなぜ起こる?Part 2」